とやま呉西圏域共創ビジネス研究所 第3期
地域課題と企業課題を解決する地域プロジェクトの創造 いざ未来形魚津へ!

事業レポートReport

とやま呉西圏域共創ビジネス研究所第3期開講式

日時:令和元年9月9日(月)14:30〜17:00
会場:高岡市ふれあい福祉センター
とやま呉西圏域共創ビジネス研究所第3期

とやま呉西圏域と富山大学の共同主催による一人ひとりが地域課題と企業の営利活動の共通項を探し出し,本業を活かしてできるプロジェクト育成を目的とする「とやま呉西圏域共創ビジネス研究所」第3期開講式が行われた。受講研究生は来年2月末まで,富山県呉西圏域の地域課題を考え,課題解決の全国事例を検証し本業を活かしビジネスで解決できるプロジェクト創出に取り組む。開講式には第3期研究生10人をはじめ,呉西地域各市関係者,協力金融機関各行と後援機関各団体関係者,修了生やマスコミ関係者など約60人が参加した。

開講挨拶

とやま呉西圏域共創ビジネス研究所第3期
とやま呉西圏域共創ビジネス研究所長 髙橋 正樹高岡市長

産学官連携で新しいビジネスモデルを求めてディスカッションして金融機関・産業機関も交え皆でブラッシュアップして新たな事業創出の場とするビジネス研究所を高岡から呉西6市へ拡げて展開し今回で3期目となった。1期2期で15人のメンバーが事業展開を志し現在12名が事業化へ取り組んでいることは素晴らしい。今期取り組むメンバーもそれぞれのアイディアを皆さんと共に実現へ向け,地域の活力に役立ててもらうこと期待する。地域の活力は人であり,人が集まることが魅力となり移住・交流・関係人口の増加につながる。富山県は創業率がこれまで極めて低かったが近年全国水準より高くなってきた。県外から意識を持って移住してくる人も増えている。流れをつくっているのがビジネス研究所であり起業・ビジネス環境を整えることにつながっている。地方創生の柱「まち・ひと・しごと」魅力ある仕事があるとソコに人が集まってくる。皆さんの活動がこれからの地域を変える原動力となる地域の活力となっていくことを期待する。


齋藤 滋富山大学長

この事業に富山大学が関わらせていただくことを誇りに思っている。平成23年11月に高岡市と富山大学が包括連携協定を結び,数多くの議論を重ね本事業をスタートさせ呉西圏域6市へ発展していった。事業をやろうと思ってもハウツーがわからなくて実現できない。この塾はコンサルだけのスクールではなく,自ら考え,立案し,個人だけでなく仲間でディスカッションしてブラッシュアップして皆で作りあげるていく。富山大学は様々なノウハウは提供やサディスションはするが最終的に決めるのは皆さん自身。地元金融機関が協力していくがビジネス的に成り立たなければ手助けはしない。金融を納得させるビジネスを作りあげて欲しい。この塾はコンサルタントではなく自分で考え,一つだけでなく次々とつながるビジネスを目指して欲しい。自分で考えることは重要で,仲間がいることは大切である。呉西圏域を元気にしてもらい,地域の金融機関が納得する事業を皆でつくりあげることを期待し,5ヶ月後の修了式を楽しみにしている。 


来賓挨拶

経済産業省中部経済産業局 電力・ガス事業北陸支局長 小島 暢夫氏

日本各地でこの様な勉強会は行われている。重要なことは,地域で考える人がいて,考えるシステムがあり,やる気がある人が参加していることである。事業は難しいからチャレンジする意義がある。経産省では様々な施策をもって支援している。制度を使って飛び出せるチャンスを用意している。チャンスを用意して,やる気のある人がいれば前に進むと期待している。国の各省でも施策があるので活用して勇気を持ってトライしてほしい。世界情勢の動きを認識しながら自分が何をすべきかこの場でしっかり考えていくことが重要となる。そのために施策だけでなく,情報提供・意見交換など上手く役所を使って良いプロジェクトを作りあげてもらいたい。

財務省北陸財務局富山財務事務所長 千崎 誠一氏

政府は東京一極集中を是正することから,地方に活力をもたらすため2014年に打ち出したのが地方創生。第1期が今年度で終了するが,東京転入超過が更に増加する状況で政府は地方創生第2期を施策し,関係人口の増大や地域の担い手となる人材を作り,育て,活かす取り組みを推進する。産学官金の連携によるCSVを目指した人材育成は,第2期の地方創生の取り組みにおいて重要な取組となる。富山県で進められてきた先駆的取組が更に全国へ広がっていくだろう。持続可能なものにするためには関係機関相互に連携協力し取組支援していくことが必要である。北陸財務局はできる限り協力していく。地域金融機関も引き続き地域の取組への支援をお願いしたい。

3期研究生 自己紹介

とやま呉西圏域共創ビジネス研究所第3期 自己紹介

本日参加の3期研究生が自己紹介をおこない,企業情報や事業内容,本研究所への参加動機や抱負などを発表した。

オリエンテーション

とやま呉西圏域共創ビジネス研究所第3期 オリエンテーション
金岡 省吾 富山大学地域連携推進機構教授

とやま呉西圏域共創ビジネス研究所開講にあたり,研究所開講までの背景や経緯,開講の目的を説明。平成23年11月高岡市と富山大学が地域連携包括協定を締結し早い時期から動きはじめ積み上げ,企業・金融・行政・大学が早い段階から地域課題を共有して一緒に考え,地域課題をビジネスで解決していくことを目標として3期開催した「たかおか共創ビジネス研究所」を一昨年より呉西圏域へ拡げ展開し今回3期目となった経緯を説明。コンサルでなく自ら考え動き,課題を共有して,みんなで考え,一人一人本業を生かし自社の強みを活かして地域課題を解決するビジネスを創出して企業が生き残ることを考えて欲しいと話し,今期のカリキュラム内容を説明。高岡・呉西圏域共創ビジネス研究所修了生の動きや富山大学が同様のビジネス塾として展開する魚津市の魚津三太郎塾や田辺市のたなべ未来創造塾の修了生の動きも併せて紹介した。

特別講義
第2期研究生の事例紹介

とやま呉西圏域共創ビジネス研究所第3期 特別講義
木村産業株式会社代表取締役 木村 吉秀氏

第2期ビジネス研究所で発表した,子育て共感コミニティー「アミティエ」プロジェクトの概要と特徴・課題などについて説明した。

<主な講義内容>
  • 木村産業の会社概要・企業の課題
  • 研究所参加への動機
  • 新たな住宅環境で社会課題を解決するビジネスモデル
  • なぜコミュニティタウンなのか
  • 共感をキーワードにしたビジネス
  • コミュニティでの価値観の共有化
  • 江戸時代の長屋文化
  • コミュニティタウンは近代的長屋文化の醸成事業
  • 暮らし方を提案した子育てコミュニティ「アミティエ」の特徴と現況
  • この事業により企業課題であった人材が集まってきた

座談会
テーマ:人口減少社会での圏域の可能性 ~地域課題をビジネスに~

パネリスト     髙橋正樹氏 (高岡市長)
          齋藤滋氏  (富山大学長)
          木村吉秀氏 (木村産業株式会社代表取締役)
          小島暢夫氏 (経済産業省中部経済産業局 電力・ガス事業北陸支局長)
          千崎誠一氏 (財務省北陸財務局富山財務事務所長)
          高橋浩樹氏 (中小企業基盤整備機構北陸本部長)
          奥敬一氏  (富山大学地域連携推進機構地域づくり・文化支援部門長)
第3期研究生
コーディネーター  金岡省吾教授(富山大学 地域連携戦略室長)
金岡教授:明日の呉西を担う研究生たちへエールを
齋藤学長
齋藤学長

木村産業の「アミティエ」の事例は地方の目指す根本。明治時代に日本を旅した英国人イザベラ・バードは写真集には当時の日本の風景で子供たちの笑顔,地域みんなでの子育ての姿や日本人の姿が素晴らしいと西洋へ伝えた。人間関係を保ちながら助け合うコミュニティは西洋化や核家族化で壊れていった。経済的に貧しくとも世界一幸せな国と言われるブータンも西洋化で幸せ度が低下していると聞く。地方創生で人間性の豊かさを求めることが必要だと思う。皆で助け合って共生するシステムの構築を知恵を出して考えてもらいたい。

金岡教授:
3期生から研究所に参加した意気込みや抱負,想定している事業など話していただきたい。
大島 研究生
大島 研究生

富山の獅子舞の文化を活用して形にしていきたい。

清都 研究生
清都 研究生

ジェラート店舗を地域を楽しめる場所にしたい。移住者を取り込みたい。

高畑 研究生
高畑 研究生

まちづくりに取組み勉強すればするほど結論がでない。コミュニティの欠如を実感している。結論をだしていきたい。

塚田 研究生
塚田 研究生

アイディアを考えても実行できない。この場で出して実行したい。高岡発の店舗を県外へ出し関係人口を増やす取組もしてみたい。

平 研究生
平 研究生

社員や顧客の高齢化が課題。講義にあった新しいことをすれば新しい人が入ったというのは魅力的。何が出来るかこれから考えていきたい。

広瀬 研究生
広瀬 研究生

社員の高齢化,若者の定着化が課題。魅力に感じることを探していきたい。

堀田 研究生
堀田 研究生

点と点が線にならない,マンパワーが足りないのが課題。低価格で気軽に集まれるサロンが出来ないか,高齢者向けサービスを考えていきたい。

升方 研究生
升方 研究生

快適空間で仕事できるサロン的なシェアオフィスや観光コンシェルジュ付きカフェバー,学生向け単身者向け家事食事付きシェアハウスなど取り組んでみたい。

米田 研究生
米田 研究生

SDGsの観点から自社のプラスチック廃材リサイクルを考えていきたい。クリーンエネルギー利用への取組も目指していきたい。

金岡教授:今期研究生の抱負を受けて感想や期待することなどは?
岡本氏
髙橋市長

良い意見が多かった。小さいことが大切で,現場に課題があり解決策もそこにある。楽しいこと面白いことを求めていると思う。様々な文化をつくってきた団塊世代をサービス対象者とするビジネスはチャンスがあると思う。ビジネスチャンスは現場,人と人の中にある。この研究所の実現率は8割を目指している。

このプログラムで期待していることは業を起こしてみたい人への場を与えチャンスをつくってやりたい。皆さんの思いが実現できる方法を見つけることが役割だと考えている。元気な故郷はアグレッシブにチャレンジすることから,日々普通に思う自分の生活文化が異なる社会の人から見ても価値があることに気付かせることが観光の視点に大切なことである。

地方創生の「まち・ひと・しごと」の歯車が少しずつ噛み合ってきたように感じる。地方で必要なビジネスが生まれてきている。地方の資源を使うことにようやく気がついてきた。みんなで成功できるように進めていきたい。コミュニティ・地域の良さを理解して知ってもらうビジネスを産みだしてもらいたい。

岡本氏
小島支局長

やりたいこと新しいことを気持ちを込めて悩んでいただきたい。施策を作るときも説得できなければ予算がつかない。説得できるよう努力をしていただきたい。事例や支援施策など多くの情報を持っているので活用してもらいたい。豊かな地域にいることを誇りに思って頑張ってもらいたい。

岡本氏
千崎所長

皆さんは地域を担う企業でありリーダーである。高い次元での事業創出を目指し斬新なアイディアをビジネスとして実行して地域を元気にしていってもらいたい。北陸財務局は広範なネットワークをもっているのでそれを様々な形で利用してもらいたい。地域金融を巻き込んで取組み企画アイディアを地域に活かしてもらいたい。

岡本氏
高橋本部長

皆さんの熱い思いが伝わり力になりたいと思った。地域からイノベーションを起こしてていきのは非常に大切なこと。新しいものを生み出すことに意味がある。小さな気付きを行動に移すことが重要。産官学金を利用して力になっていきたい。

中小企業基盤整備機構も力になっていく。半年後を楽しみにしている。

岡本氏
奥部門長

コミュニティ共感が大切なキーワードになる。必要としている人に共感するストーリーをつくることが重要となる。地域にあるモノを使うことが強いものとなると思っている。バケツ理論というのがあり,穴が空いていると残らない。

穴をふさなければ地域は自立しない。地域に眠っているモノを活かし共感を得るストーリーを創ってもらいたい。大学へも相談いただきたい。

金岡教授:皆さんから厳しい目で見ていただき,
      5ヶ月後に研究員の皆さんは小さいビジネスでもいいので作り上げてもらいたい。

閉会挨拶

閉会挨拶
富山大学理事・副学長 武山 良三氏

第3期研究員と協力・後援機関の皆様に感謝いたします。課題解決を諦めないで自分たち課題,強みをしっかりと確認し,地域で育んだモノを大切にすることがこれからの最大の地域の魅力になる。それにより皆さんのビジネスも繁栄していくと思う。地域・企業の課題を強みに変えていかなければ解決策へ繋がらない。

お互いで磨きあい大きな成果となった2月末の修了式での発表を楽しみにしている。楽しいビジネスが芽吹くことを期待している。